近年では、人事評価を見直す企業が増えてきました。
ビジネス環境の変化のスピードに対応するためですが、人事評価の見直しとともに人材育成の側面からリアルタイムフィードバックが注目されてきています。
リアルタイムフィードバックとは、1～2週間に一度、また必要があればそれ以上に上司が部下に1on1で振り返りやアドバイスをフィードバックする手法です。
個人の成長を促すことを目的としていますが、リアルフィードバックのメリットは具体的にどのようなものがあるでしょうか。
リアルタイムフィードバックのメリット
ここでは、大きく5つのメリットを記載します。
環境の変化にも臨機応変に対応可能
期初に立てた目標が現状の業務内容と合わなくなって来た時変化に合わせて目標を変更したり、また、目標に向けての方向が少しずれていた場合、アドバイスにより柔軟に軌道修正を行うことができます。
人事評価の納得感が高まる
半年や1年に一度の人事評価の時だけのフィードバックの場合、評価される側は自分の働きが正当に評価されているのか不安になることがあります。こまめなフィードバックがある場合、上司と部下の間の認識のずれが起きにくくなり、部下側では納得できる人事評価になります。
PDCAサイクルの確立
部下は、リアルタイムフィードバックで業務の振り返りや上司の具体的なアドバイスをもらうことにより、改善点が明確になっていきます。PDCAがスピーディに行われ、それを繰り返すことにより、自らの気づきがうまれ、成長のスピードが加速されます。
モチベーションの向上
部下は上司が自分の仕事をきちんと見てくれてサポートされているという安心感から、業務に取り組む姿勢が前向きになっていくことが期待されます。
課題だけではなく、成果に対してすぐに褒められることも、時間が経過してからのフィードバックよりも、モチベーションの向上に影響を与えます。
組織の活性化
高い頻度でのリアルタイムフィードバックは、コミュニケーション量が増えていきます。コミュニケーションによりチームや組織が活性化すると、企業の成長にもよい影響を与えていきます。
リアルタイムフィードバックの注意点
リアルタイムフィードバックには、メリットが多くありますが高い頻度で面談を行うため、上司側は負担が増えていきます。
企業側その配慮を行うことが大切です。
上司側への教育
リアルタイムフィードバックは、部下の成長を促すことが目的ですが、上司側のフィードバックスキルが低かったり、上司側が部下側に指示を与えるだけのものになってしまうと効果はでません。そればかりか、かえって部下側のやる気を削いでしまう可能性もあります。
上司側にも適切なフィードバックスキルを身に着けられるよう、研修を取り入れるなどの取り組みが必要です。
上司側へのリアルタイムフィードバックの評価
上司側も多忙であることが多いので、ただ「リアルフィードバックを行いましょう」というだけでは、定着する前に形骸化してしまう可能性が高くあります。上司側の取り組みも評価するなど、企業として定着に取り組むようにしましょう。
上司側への負担軽減
多くの部下を抱える上司は、時間も多く割かなければなりません。
1on1機能のシステムが備わったツールも多くあります。そのようなサービスを利用して、負担を減らし効果を上げていくとよいでしょう。
まとめ
今後、労働人口を支えていくミレニアル世代・Z世代は、SNSとともに成長しているので、スピーディなフィードバックを求める傾向にあります。
そういったことも背景にこれからの人材の成長を促す施策にリアルタイムフィードバックは効果的なのではないでしょうか。
多様化する人材や社会の変化のスピードに合わせて、変化していく企業が成長し続ける企業として残っていくのではないでしょうか。
