1on1ミーティングのメリットと注意点

1on1 従業員マネジメント

1on1面談、1on1ミーティングと呼ばれる人材育成方法をご存知でしょうか。上司と部下が1対1で定期的に行うミーティングで、部下の成長や社内コミュニケーションの活性化だけでなく、上司自身のスキルアップにも良い影響を与えると非常に注目されている手法です。米国シリコンバレーでは文化として根付いています。


0.1on1ミーティングを実施するメリット

1on1ミーティングのメリットは大きく分けると3つあります。

1.部下の成長

2.社内コミュニケーションの活発化

3.上司のスキルアップ

面談は1対1で行われます。この面談の中で、上司と部下の信頼関係を構築していくことで業務効率を上げたり、離職率を下げたりという間接的なメリットを挙げだすときりがありませんが、大きく分けるとここで挙げた3つになります。この面談では、部下が日々どういう気持ちや意識をもち仕事をしているのかというモチベーションであったり、或いは部下が経験したことをフィードバックしながら知識や成功の蓄積を行っていくことがメインです。

また、仕事における失敗についてもどの様に捉えればいいのかや、上司の経験からその失敗のダメージを緩和するなども重要な話題と言えるでしょう。この1on1ミーティングを通して、部下は自分のポテンシャルややりたいことを伝えることができます。一方で上司は部下から話を聞くというコミュニケーションスキルを高めることができるのです。


1.1on1ミーティングにおける注意点

1on1ミーティングにおける注意点は、部下を委縮させないことです。そもそも、部下としては上司と1対1で面談をすることは緊張するものでしょう。特に先日ミスがあったり、日ごろ上手くコミュニケーションが取れていないなと感じていたりする場合、1on1ミーティングをする以前から萎縮してしまいがちです。

1on1ミーティングの面白く、また注意しなければならないのは、主人公は部下であるということに他なりません。この場では上司の言いたいことややってほしいことを伝える場ではなく、部下がどう考えているのかどう仕事に向き合っているのかということをしっかりと聴いてくことが重要になってきます。つまり、1on1ミーティングでは、上司の「聞く力」「コミュニケーション能力」が問われることになります。


2.1on1ミーティングで上司が身に着けるべきコミュニケーション能力

部下の話をしっかり聞くというのは非常に難しい事です。ここでは、1on1ミーティングを行う上で上司が身に付けなければならないコミュニケーションスキルを列挙しておきます。

・傾聴スキル

・質問スキル

・コーチング

・ティーチング

・コーチングとティーチングの使い分け

・効果的なフィードバックの方法

特に、コーチングとティーチングの違いは難しいかもしれません。そもそも、日本の教育環境は、ティーチングが主で、コーチングを経験した人はほとんどいないのではないでしょうか。仕事で優れた成果を上げてきた上司ほど、コーチングという概念を理解すること自体が難しいのではないかとさえ言われています。

しかし、こうしたコミュニケーション能力はある程度訓練をしていくことで必ず身につくものです。こうしたスキルは研修だけでなく日々の業務でも少し意識するだけで全く変わってきます。特に傾聴スキルと質問力を身につけるだけで、職場の雰囲気がよくなり、業務効率が上がることもあるのです。

 


3.1on1ミーティングのすすめ

1on1ミーティングには数多くのメリットがあります。部下のやる気を引き出し、ポテンシャルを最大限に発揮してもらうことで、業務効率や離職率は格段に改善していくでしょう。

更に、コミュニケーションが活発になることで、部署内での情報共有が的確に行えたり、人材の適材適所などの組織改編に繋がることも有りえます。また、上司自体のスキルアップにも大いに貢献します。人材不足が叫ばれる昨今で、人材育成の手法は更に注目されていくでしょう。1on1ミーティング、ぜひ活用してみてください。