普段会社勤めの皆さんは一度はこのように思われたことはありませんか?「当初定めた目標は達成したはずなのに思った以上に評価されていない。もっと給料に反映されてもいいはずだ」「確かに給料は上がった。だが自分が挙げた実績は過去最高の売上で上げ幅が足りないと感じる。もっと還元されてもいいはずだ。」このように感じてしまうと、自分が仕事に打ち込み頑張った半年間、乃至は一年間の評価が思ったように伸びず報われない気持ちになりモチベーションが下がってしまいます。そこからまた同じモチベーションを取り戻すのはエネルギーが要りますし、またもしも復活できない場合は、最悪転職を検討しなければなりません。
そこで今回は何故このようなことが発生するのか、人事評価を紐解くことで原因を洗い出してみました。
会社の人事制度を人に説明できるほど理解しているか
納得できないと感じているあなたは、会社の人事制度の説明を求められた時に細かに説明できますか?これはそもそも論になりますが、もしもできないなと感じた場合には一度良く読み返し人に説明できるまで理解してみてください。人事制度は会社によって評価の仕方が異なり、売上向上に貢献した場合に評価が跳ね上がる会社もあれば、そうではなく他の業務における貢献度合いの比重が高い会社もあります。
そうなると自分が信じて取り組んでいた内容や目標がそもそも見当違いだったというケースもありますし、当然ながら人事評価制度に最適な成果を上げていなければ期待以上の報酬アップは見込めません。どの分野でどれだけ成果を挙げることができればこれだけ報酬アップが見込める、期初に目標を立てる際には単に自分がやりたいことや達成したいことだけを書くのではなくて、具体的な報酬アップに紐付けて考えてみてください。そうすれば自分が挙げた成果に対する報酬が期待通りにならなかったというそもそもの認識乖離は防ぐことができますし、もしも達成できなかった場合には課題を明確にできるはずなので次回に向けてやるべきことも明確にすることができるのです。
定性評価と定量評価を理解し、双方の観点で最適な成果を創出する
人事制度を正しく理解しても最適な成果を出すことができなければ当然報酬のアップは見込めません。また中には売上等の定量的な成果で表現できない業務の場合、目標等は定性的に立てる必要があります。概ね、どの企業でも人事制度はこの定性的な要素と定量的な要素の掛け合わせで構築されていることが多く、この双方の視点で成果を出すことが求められます。定量評価は単に数字の比較により評価する人に依って評価が異なるといったブレは少ないのですが、定性評価は人によって判断が様々で付き合い方やその評価者の想い、感情次第で大きく結果が異なったりもします。ですので、自分が納得のいく成果とそれに紐付く報酬を期待するのであれば定量評価はもちろんのこと、この定性評価を上げていくためにはどうしたら良いのかを考えることが重要なポイントになってくるのです。
「人」×「事業」×「仕事」で定性評価を最大化し上司の信頼を掴む
ではこの定性評価、どのようにしたら上がっていくのか、3つの視点から考えてみます。
「人」「事業」「仕事」の3つをそれぞれの軸をイメージして下さい。
「人」について
まず「人」の軸ですが、これは「あなた自身」と「直接の評価者となる上司」をイメージしてください。
基本的に上司があなたの仕事を評価する上でポイントになるのは上司の期待値を常に上回る仕事を実現しているか否か、となります。上司に期待値を確認し、どのような仕事の仕方や接し方をすることが一番の評価ポイントなのかを常に探ってみて下さい。そして次にその中であなた自身が最も得意な領域とそうでない領域を分けてみて下さい。例えば報告の仕方、相談の仕方、話す上でポイントなる視点や論点など、話しながら探り、上司にとって重要な論点を話すことが得意なのであればそこで評価を挙げることも重要な手段の1つとなります。そうして評価を高めていけばあなたは上司にとって信頼のおける部下という位置付けとなり、評価時には上司の強烈なプッシュの下大きな定性的評価を得ることができるのです。
「事業」について
次に「事業」という軸に関して、これは事業全体を俯瞰した発言、考え方ができているかという視点が重要になります。「単に事業の1つの歯車として活動しています」というのではなく「事業全体を見渡した上でまずこの役割を担います、そして事業目的の達成を目指します」というようにどのような道筋を辿って事業発展に貢献しようと思っているのか全体感をもって考え発言することで上司に事業を推進する上で重要な存在であることを認識してもらうのです。
「仕事」について
最後に「仕事」の軸です。これはあなた自身の仕事の仕方、進め方、考え方という部分になります。一言で自分の仕事に責任を持ち、お客様を第一にプロフェッショナルな社会人として行動できているのか、という視点になります。考えてみてください。お客様から仕事の対価としてお金をもらい、会社の業績が上がり、そこから自分の給料が支払われるのです。つまりビジネスとはお客様あっての商売であり、彼らにとって如何に大きな価値を提供できるのか、ということが大事なのです。この視点をもって働ければ必ずお客様より感謝の言葉、継続的な仕事の受注、紹介による仕事の拡大に繋がっていきますし結果として会社や事業にとって良い効果をもたらすはずです。