人事評価というと、昇給や昇格また役職に対して処遇を決定する評価のことだと思っている方も多いのではないでしょうか。
実際に、人事評価導入のきっかけになるのは、
・従業員が増えてきて管理しきれなくなってきたので制度を整備したい
・給与を決定する査定の負担が大きい
・従業員の不満がでないように企業への貢献と給与や昇給を明確にしたい
などといったものがあります。
人事評価制度はこれらを解消できることもメリットとしてあげられますが、一面でしかありません。
しかし、真の目的は生産性を上げる従業員のパフォーマンスを引き出すこと。なので、「人材育成」といった面もあります。
目的は評価するだけではない人事評価
人事評価自体が目的となってしまうと、ただ行えばよいということに重きがおかれ、本来の人事評価の役割を果たさなくなってしまいます。
給料(昇給や昇格)や役職(昇進)だけを本人に伝える
というような、処遇を決めるための人事評価になっていませんか?
人事評価は、従業員への期待を伝えるフィードバックを必ず行わなくてはなりません。評価対象者が評価内容から、パフォーマンスの向上を目指すことが重要なのです。
フィードバックありきの人事評価の年間スケジュールを立てる
多くの企業では、人事評価を年間2回行っています。
企業によって決算期や繁忙期が異なるので、自社にあったスケジュールを組むことが大切ですが必ずフィードバック期間を設けるスケジュールを立てましょう。
評価期間 | 評価対象期間 | 評価実施 | フィードバック | 処遇反映 | |
---|---|---|---|---|---|
上期 | 4月~9月 | 10月 | 11月 | 夏期賞与反映(12月) | 6月の昇進、 給与改定に反映 |
上期 | 4月~9月 | 10月 | 11月 | 冬期賞与反映(12月) | 6月の昇進、 給与改定に反映 |
人事評価のフィードバックは、上司側から部下側へも目的意識をもって適切に行うことが大切です。
具体的なフィードバックから評価対象者は自己評価と他社評価の相違から改善や次の行動に気づきが得られ、仕事への取り組み方が変化が期待できます。
まとめ
人事評価は、査定のみが目的ではありません。
人材育成の面を持ち合わせているということを念頭におき行うことで、より効果のある人事評価になるでしょう。