新型コロナウィルス感染対策として、多くの企業がリモートワークを進めました。
政府が進める働き方改革も後押しし、今後は出社とリモートワークを併用する企業が当たり前になってくるかもしれません。
リモートワークの導入で、
・無駄が省かれ業務生産性が向上した
・満員電車などの通勤のストレスが減少した
など、個人で働く働きやすさのメリットもある一方、
・他のメンバーが何をしているかがわからない
・お互いの進捗状況がわからない
など、コミュニケーションの不足からくるデメリットもあります。
メンバーを管理する管理職は、それを払拭しようと作業や進捗の報告に必要以上に力を注ぐかもしれませんが、どこがゴールなのかがわからないまま管理ばかりされるというのは、個々のモチベーションが低下してしまい、パフォーマンスも個人の成長も妨げてしまうことになりかねません。
リモートワークが進む中注目されているOKR
そのようなデメリットを解消しようと、「OKR」が注目され始めています。
OKRとは「Objective and Key Result(目標と主な結果)」の略で、組織とその構成員の「目標」と「結果」を明確にすることで、目標達成や組織内のコミュニケーションを効率化する仕組みのことです。
海外では、Google社・FaceBook社、日本でもYahoo!やメルカリが採用していますが、効果的な手法であると認知され始め、大手だけではなく、中小企業やスタートアップ企業などにも導入され始めてきました。
OKRは、会社・チーム・個々の目標と結果を紐づけて、明確化します。全員でその方向に向かうことで、組織の一体感を与え、個々のパフォーマンスをあげ、結果、組織自体も強くなっていきます。
人事評価とは直結させないことで、「やらされていること」よりも「やりたいこと」「必要なこと」に集中して個々が取り組むようになり、パフォーマンスの向上につながります。
個別の活動に不安を覚えずパフォーマンスを向上させる
従業員は、企業に給与や待遇を求めますが、それ以上に、「仕事を通しての自己実現や成長」を期待します。
逆に、企業は従業員にそれができる環境を整える必要があります。
おりてきた作業をひたすら行うことと、
「目標(Objective)」と「結果(Key Result)」を認識しながら仕事を行うのでは、モチベーションもパフォーマンスも圧倒的に異なることは、想像にたやすいのではないでしょうか。
テレワークで、個別に活動しているとしても、OKRを導入することで組織のメンバーとしては孤立することなく、また、仕事を通しての貢献においても不安を覚えることが少なくなってくるはずです。
目標をみえる化することで適切なコミュニケーションを
OKRは、企業全体、チーム、個々の目標を見える化するマネジメント方法ですが、会社やチーム、個人を繋ぐコミュニケーションの役割も果たします。
組織のメンバー全員がすべて同じ目標に向かい、個々にするべきことの目標に向かうということで、組織・チームの一員であるという一体感から、お互いに尊重しあい切磋琢磨するという企業風土を生み出すきっかけになるかもしれません。
OKRツールの中には、リアルタイムにフィードバックできる機能もあり、必要なことはすぐに管理者やチームメンバーと共有し、話し合うといったことも可能になり、一方的な作業や進捗報告の管理はされず、必要なコミュニケーションは適切に行えるということから、作業の効率化もはかれます。
強い組織にするために
めまぐるしく変化する社会の中、今後成長を続け生き残っていく強い組織を目指すには、今抱えている課題をスピードを持って解決していくことが重要になります。
人材の育成も企業の成長にとって欠かせない事項となるでしょう。
成長する企業、チーム、個人を作るため、OKR導入の検討をしてもよいのではないでしょうか。