企業文化を変えるOKRのススメ・社員の意欲を高めるものとは?

OKR・パフォーマンス

どんな目標を設定し、どのように達成していくかは企業の経営戦略のひとつ。

OKRの導入は、理想的な企業文化を浸透させることにもつながっていくようです。今回は、OKRが、強固で信頼関係の厚い組織づくりに役立ち、OKRのプロセスが個々の社員や企業文化にどのように影響していくのかを紹介します。

OKRとは

OKRの構成要素は「Objective(目標)」と複数の「Key Result(主要な結果)」です。

企業の野心的で大きな目標(Objective)に対して、部署ごとさらに個々の担当者にKey Resultとなる「達成すべき結果」が割り当てられます。組織全体で目標ネットワークを構築し、それぞれの目標(O)と進捗を共有する業績管理の手法です。

OKRの設定条件

企業のObjective(目標)の達成に必要ないくつかのKey Result(主要な結果)を掲げ、その達成要素をさらに細かい達成要素に落とし込みます。

経営トップを含めて全員がOKRの一枠を担い、それぞれがOKRを構築します。適切なOKR設定に必要な、いくつかの条件を上げてみましょう。

全体意見の反映と納得

根源となる企業の目標の設定は、経営トップだけでなく、企業全体の意見が反映されなければなりません。最終的に同意と納得を得た内容であることが大前提になります。組織と、すべての社員の向かう方向を完全に一致させるために必要不可欠なことです。

限界値以上の目標設定

目標は野心的、チャレンジ性のあるものを目標に掲げることです。クリアできてしまう目標は低すぎたという判定とし、70%達成が理想的な設定レベルとされています。より上を目指すために創出される思考やエネルギー、アクションを狙うものです。

個人評価には反映させない

OKRの結果が個人評価に反映させません。到達できたか、貢献できたかという点を評価に反映させるなら、掲げる目標の程度を下げて設定する確率が高まってしまうでしょう。

OKRの目的は、目標を達成することや、評価を与えることとは違うところにあるのです。

客観的に理解できる

すべてのOKRができあがったら、すべての社員で内容を共有します。どの段階にあるKey Resultも、測定が可能で客観的に理解できることも条件のひとつです。これは、役割の異なる部署同士、社員同士の共有をより有効にするためのポイントとなるでしょう。

一定期間ごとの測定の見える化ができるという点も大切です。

定期的測定と見直し

一度設定したOKRを、そのまま放置してしまっては意味がありません。四半期ごとなど、できるだけ頻度を上げての評価測定と、その時点の結果を踏まえたKey Resultの見直しが必要です。

Key Resultの数は、2~4個が理想とされています。

OKRが巻き起こす現象とは

OKRは、すべての社員の勇気と能力の度合いをも示すコミットメントの集結でもあります。目標と、どんな点を優先事項としているかがすべての社員に伝わります。定期的に進捗状況も結果も共有必須事項です。すべての社員にとって「知れてしまう」=「知ってもらう」ことは、プラス要素の宝庫となるようです。

社員は、自己の意識の中でも、その目標のための的となるKey Resultを優先事項として取り組むことが可能になります。そのフォーカスすることに対して、関わる部署内外の理解が得られることも後押しとなるでしょう。プロセス上でも、その成果を得た際にも、自分の仕事が組織の中に必要なものという感覚を常に持って仕事に取り組んでいくことができるのです。

結果を出したことが誰から見ても明らかになり公平に評価されます。何をやっているのかも、その成果も知らない他部署の社員の昇進が腑に落ちないなどということも無くなるでしょう。

企業の「O」はすべての流れを含めて達成されるものです。その流れの中で、どこの誰が(自分が)何をどのように行っているのかが可視化されることは、大きな一体感を生むことにもつながっているようです。

企業の「O」が文化の起点

OKRなどの業績管理の手法が各企業で用いられているその目的は、企業とすべての社員が同じ方向に向かうためであり、共通の目指すものに向かうそのプロセスを効率的なものにし達成を目指すことです。結果や達成が目的ではありません。ですから、企業の掲げるその「O」は、企業の組織の在り方を左右する起点になるのです。

組織の中で個々の社員が出す結果というのは、社員ひとりひとりの資質や能力の反映ではないのかもしれません。組織が、適切なマネジメント手法をとることによって、個々の社員に存在価値と貢献意欲を湧かせる環境を創ることが必要です。

また、組織がスムーズに動き続けるためには、組織として欠かせないコミュニケーションが存在します。必要なコミュニケーションの取りやすい状況を社員に提供するのもマネジメントの役割なのです。プロセス上で交わされるコミュニケーションは、社員の意欲と行動の強固な支えとして、大きな役割を果たしていくといわれています。

OKRは、組織内の全員が同じ方向に向かい、それぞれが高い意欲をもって、適切なコミュニケーションの取れる環境を創り出します。イコール、企業が理想とする文化の浸透にも役立つものといえるでしょう。