コーチング
コーチングとは、人材開発手法の一種です。双方向のコミュニケーションを通して、答えを教えるのではなく、答えを自ら見出だせるように支援して導くことが目的です。語源は英語のcoach(馬車)から来ており、馬車が目的地に着くように、コーチングにより人をゴールや目標に向けてたどり着けるようにサポートします。
コーチングの原則は、双方向の対話を積み重ねていくことです。不測の事態にも臨機応変に対応できるように、一方通行の指示を出すのではなく、相手にも意見を出してもらう必要があります。やり方や答えを教えていくティーチングとは異なるため、時間がかかることもあります。しかし、自らアイディアを提案して自律的に行動する部下を育ていくことで、指示をする手間が減るため、最終的には上司の時間も節約することが可能となります。
コーチングは主に傾聴・質問・要約・フィードバックの4つのプロセスから成り立ちます。対象者の話を徹底的に傾聴し、コーチ独自の視点から質問することで対象者の視野を広げ、傾聴・質問で得られた情報を要約して分かりやすく整理し、コーチが自分の洞察をフィードバックするのです。そして対象者はこのフィードバックを元に自分の考えを再構築します。この4つのプロセスを何回も繰り返すことで、対象者の思考や行動を変化させ、ゴールや目標に向けてたどり着くことを目指すのがコーチングです。