近年では、戦略人事を取り入れたり、これから取り入れようとしている企業が増えています。
今後、企業にとって戦略人事は欠かせない取り組みになっていきます。
いったいなぜ、戦略人事が必要なのでしょうか。
戦略人事が必要な理由
戦略人事が必要な理由として、3つの背景があげられます。
労働市場の変化
少子高齢化や労働人口の減少、価値観の多様化・ダイバシティの推進、コミュニティのオンライン化など、経営を取り巻く環境は変化し続けています。
また、採用/育成の難易度は上昇し続け、採用した人材の価値観も多様化しているため、キャリアアップを目的に転職を繰り返す人も増えています。さらには雇用形態の複雑化も加速し、社員だけでなくフリーランスや副業人材の活用も大いに見られます。
企業はビジョンの実現・利益の追求をするため人的経営資源を最大限に活用し、生産性を向上する仕組みに着目し、それを実現させなければならなくなっています。
「働く」に関わる変化
高度経済成長期から日本では多くの企業が終身雇用制度を取り入れてきましたが、現在はキャリア形成・開発を前提とした在り方へ変化をしています。
評価制度についても、年功序列での人事考課ではなく、成果に対する適切な報酬を得たいという考え方も増えてきているのが実態です。
企業の採用活動においても、労働力確保という観点での採用から戦略的な採用へシフトするなど、「働く」に関わる様々な変化が起きています。
経営資源の最大活用(ヒトのマネジメント)
複雑化、多様化した労働市場の変化によって、生産性向上を目的としたヒトのマネジメント手法を見直す企業が増えてきました。特に、人事部門での役割に大きな変化が生じています。
従来は、経営からのビジョン伝達の橋渡しや、採用・育成業務、労務管理など、オペレーション業務が主たるものでした。しかし、現在では、経営の考え方を理解・咀嚼した上での計画的な現場との橋渡しが必要になっています。
そうした、経営戦略との接続性をもち、科学的根拠をあわせた計画的な人事活動=戦略人事 の導入・実行が騒がれ始めているのです。
まとめ
このような背景から企業で戦略人事を取り入れることは、ビジネスを取り囲む環境の変化に対応するため、必要不可欠といえます。
戦略人事への取り組みを行っていない企業は、導入の検討を行ったほうがよいかもしれません。