エンパワーメント

エンパワーメントとは、組織や団体において構成員たちに与えられる改革や発展に必要な力のことです。ビジネスにおいては、救済や庇護ではなく自律的に行動できる権限を与えます。組織では構成員の意見を積極的に採用し、各自が協力し合いながら自発的に目標を達成できるように促そうという考え方です。

社会福祉政策の現場でエンパワーメントを行うときは、受益者にサービスを一方的に提供するだけでなくサービスを選択させる権限を与えています。権限を与えることによって、政府の裁量を減らすという考えです。

言葉自体は、1980年代に女性の社会進出と共に起きた権利獲得運動で使われ始めました。時を重ねて、エンパワーメントの対象は女性だけでなく従業員全員など広がりを見せています。企業や団体だけでなく、住民に貧困から抜け出すための力を付けさせるときにも使われるようになってきました。地域保全や健康などの分野でも使われており、問題を克服するためのキーワードとしても使われています。従来の意味は権限付与や権限委譲ですが、能力開花など文脈によって異なる使われ方をするので注意しましょう。文脈によっては権限だけでなく、希望を与えて力を引き出すという意味でも利用されています。