ノーレイティング

ノーレイティングとは、社員の業績に応じたランク付けを廃止することを指しています。アメリカの大手企業が続々とレイティングを廃止する動きを受けて、日本企業でもレイティング人事が見直されるようになってきました。ランク付けをして社員同士を競わせるよりも、協力して働くことと自己成長を促すことに重点を置いているのがノーレイティングで、人事評価自体をやめるわけではありません。あくまでもカテゴリーに当てはめる、順位を付けることを廃止するだけです。従来の人事評価ではA評価やB評価を貰った人はやる気が出るので成長が見込めるのですが、下の評価を付けられてしまった人はモチベーションが低下してしまいます。そのため、仕事や成長に対しての意欲が低下し、本来の力が出せなくなる恐れがあるのです。「一部の優秀な人材さえいればいい」という考え方をやめて、社員ひとりひとりの力を伸ばしていくノーレイティングは、現場マネージャーの手腕が重要になります。評価のためのコミュニケーションではなく、部下のモチベーションと業績をアップさせるためのコミュニケーションを丁寧に行わなければなりません。そのため、ノーレイティングを導入するには現場と部下を繋ぐマネージャーの役割が大きくなってきます。